みたにっき@はてな

三谷純のブログ

剛体折紙

舘さんの剛体折紙シミュレータのムービー静止画がスゴイことになってます。折紙関係に興味がある人には結構衝撃的かも。
レンダリング結果はホントに綺麗ですね。
これだけの結果を出していながら、専門はCGではなく建築の修士2年生だというのだから参ってしまいます。
かなり先を行かれてしまっている気が。。
僕も是非、折紙シミュレータで実際の動きを見てみたい、と思いながら、ただ指を咥えて見ているのもどうかと思い、この週末に舘さんの論文を参考にVC++で実装してみました(舘さん、論文をありがとうございました)。
本当はもっと早くに取り掛かりたかったのですが、ここしばらくまとまった時間がとれず、この週末にやっと着手できました。この手の新規開発は、半日単位のまとまった時間がないとなかなか取り掛かりにくいです。

で、拘束条件の計算のデバッグに手間取りましたが、どうにか動くものができたっぽいです(スクリーンショットは吉村パターンの例)。
でも、舘さんの例のように綺麗に動かないケースも多いので、きっともう少し工夫がいるのでしょう。
以下、舘さんも読んでくれるであろうことを期待して(^^ メモ。

  • 吉村パターンのように三角形だけで構成されているものはほぼ期待通りに動く。
  • 四頂点以上の多角形が含まれる場合は適当に三角形分割する必要があるようですが、必要のあるケースとそうでないケースが不明。
  • 折り角の初期変化率の設定方法や、動的な制御方法は不明。
  • 伝承折りのように何かの「形」を表すものより、規則的なパターンから構成されるものの方が剛体折りには向いている。で、こういうパターンはORIPAでの作図に向いていない(T-T

これで、剛体折紙の研究の土台ができたわけで、これから何か新しいことを見つけられることを期待したいです。