みたにっき@はてな

三谷純のブログ

Cubigami

先日の日記に書いた「1つの展開図から異なる箱が作れるパターン」がとっても面白いと思い、自分なりにプログラムを作って、他にもパターンが無いか探してみることにしました。
その結果、1つの展開図から2つの箱が作れるパターンは結構たくさん見つけることができました。
でも、1つの展開図から3つの箱を作れるパターンは残念ながら見つかっていません。自分の研究室で一番高速なPCを3日間以上走らせっぱなしにしてますが、見つかる気配なし。。本当にあるのかなぁ、と疑問に思い始めているところです。さて、今後も探索を継続することで見つかるかどうか。今現在も複数のPCで探索プログラムを動かし続けています。

さて、では対象を凸形状から凹部を含む形状に拡張した場合はどうだろうかと話題を変えて考えてみたところ、これは結構簡単に見つかりそうです。
特に立方体を複数組み合わせてできるバリエーションの中で、同じ表面積を持つ最小のもの(立方体4つできる面積が18の多面体(全部で7種類ある))について実験したところ、見事共通の展開図を見つけることができました。
つまり、「1つの展開図から異なる7つの立体を作ることができる!」というわけです。

わぁー、これってスゴイ発見なんじゃなかろうか。と、独り悦に入っていたわけですが。。

その後に入った情報で、「キュビガミ」なるものが存在することがわかり(まさにそのもの)、さらにさらにこちらのサイトの情報から、ドナルド・クヌース大先生が数年前に同じ問題の解を求めていたことが判明。
僕は偶然に3つのパターンを発見しましたが、クヌース先生は全て数え上げて論理的に68通りあるだろう、ということを述べています。
ああ、やはりクヌース先生は偉大だった。

そしてこの成果から、「キュビガミ」というパズルが誕生し、2005年にこのパズルが「Puzzle Design Competition」で受賞をしたそうです。あと3年ちょっと早くに取り組んでいたら。。?