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三谷純のブログ

タイリング

前回のエントリで、「すべての頂点において接続する辺が等角度間隔となるネットワークの上に、軸対称な立体折紙作品を連結することが可能」という内容を書きました。
では、このようなネットワークには、どのような種類があって、どのようにして作ることができるだろうか。ということが気になります。

昨日の折り紙の研究集会で、アルキメデスのタイリング(Semi-Regular Tiling)の図を示しながらこのような話をしたところ、その双対が条件を満たすよ。という、アドバイスをいただきました。

Semi-Regular Tilingとは、正多角形だけを使って平面を充填したものです。ああ、なるほど、正多角形の双対は、ある頂点に等角度間隔で接続する辺の集合となるわけですから、もっともです。非常にわかりやすい。どうしてすぐに気付かなかったんだろう。。

というわけで、1つの点の周りに正三角形4枚、正六角形1枚が集まる (3,3,3,3,6)タイプのパターンについて作図してみました。

まずこれが (3,3,3,3,6)タイプのタイリングパターン。

各正多角形の中央に点を置いて、辺を横切るように連結すると双対グラフができます。

すべての点から等角度間隔で辺が延びる、綺麗な模様が現れました。
おもしろい。

さて、Semi-Regular Tiling には、他にも7通りのパターンが知られていますが、それらを自分で全部作図するのは大変。きっと、そのような図はネット上にあるでしょう。と思って探してみると、英語版のWikipediaには、そのものずばりの図が列挙されているページがありました。なーんだ、最初からこれに気づけば、自分で作図する手間が省けたのに。。でも、作図は楽しいのでいいです。

ちなみに、前回のエントリで紹介したパターンは、(4, 6, 12)タイプの双対に該当します。


その他、ネットで調べていて見つけた参考になりそうなページ。
http://www.angelfire.com/mn3/anisohedral/tile/Tile.html タイリング、その双対などを様々に作りだせるJavaアプレット

http://www.math.vt.edu/people/heathdav/geometry/ 「Geometry and Mathematics of Design」のテキスト