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みたにっき@はてな

三谷純のブログ

情報処理学会「情報処理と折り紙」

京都大学で開催された、情報処理学会 第77回 全国大会でのイベント企画

「情報処理と折り紙」
http://www.gakkai-web.net/gakkai/ipsj/77program/html/event/A-9.html

に参加しました。

三浦先生、萩原先生、奈良先生、三谷、舘先生の順で、それぞれの折り紙に関する研究の取り組みについて講演しました。

まさに折り紙研究の第一人者と呼ぶにふさわしい方々が、それぞれに異なる方向から折り紙の研究を幅広く紹介し、示唆に富んだ有意義な集まりでした。


三浦先生
ミウラ折りとして広く知られる、平行四辺形が並んだパターンが、数値シミュレーションによって見出されたことを紹介。限りなく薄い弾性板を四方から等しい力で圧縮した時にどのような形が得られるかを計算した結果として、山谷が規則正しく並んだパターンが出てきた。これらは2次元の折り紙であって、最近ではボリュームのある立体を折りたたむことにも取り組んでいる。


萩原先生、
工学への応用に対する取り組みの紹介。折りの構造を入れることで、素材の強度を高めたり、逆に衝突時のエネルギーを上手に吸収する目的などに活用できる。しかしながら、産業応用のためには、製造コストを低くしなければいけない点が難しい。最近では、素材を「ロボットに折らせる」ための研究に取り組んでいる。


奈良先生、
閉じた多面体を平らに折りたたむことは不可能であることが証明されているが、折りたたみの過程でエッジ(折り線の位置)を移動させることができるのであれば、折りたたむことができる。移動するエッジのことを、swimming edges, または traveling hinges などと表現する。このような構造を入れることで、正多面体を平らに折りたためることを示した。なるべく、エッジの移動範囲が少なくて済むようなたたみ方を研究している。


三谷、
対話的な操作で形を編集でき、リアルタイムで完成形がビジュアルに提示されるような折り紙設計システムがあることで、試行錯誤に基づく折り紙の創作が可能となる。そのような、創作を支援する多数のソフトウェアを、デモを通して紹介。


舘先生、
第6回折り紙の国際会議でのセッションを例に、折り紙研究の範囲を幅広く紹介。立体が折り紙で作れるための制約としての、可展性、可畳性について紹介し、ミウラ折りが対称性に基づく特殊な剛体折り可能なパターンであることと、その対称性を崩しても剛体折り可能なパターンを作れることなどを示した。これまでに制作した展示物の紹介と、直交する異なる2つの方向から押しつぶして畳める立体構造の実物を提示。