みたにっき@はてな

三谷純のブログ

文化交流使(55日目:ハノイ)

今日はハノイ国家大学外国語大学に行ってきました。みなさん、日本語の勉強をされている、ということでしたが、入学したばかりの学生さんも多いということで通訳での講義とワークショップとなりました。2時間半の枠だったので、かなりゆっくりできました。ほとんどの方が折り鶴を作ったことがあるようでしたが、千代紙で作るのは初めてだったようです。球体の折り紙も楽しんでもらえました。

 

さて、これで後は、明日1日を残すばかりとなりました。

いよいよ帰国が近づいてきました。

空き時間に行っているメールのやり取りも帰国後の具体的な仕事に関するものが増えてきて、日本に戻るんだなあ、という気分になってきました。

 

残り1日、楽しく過ごして、無事に帰国したいと思います。

文化交流使(54日目:ハノイ)

今日は最後のオフ日ということで、1日を自由に使えたわけですが、午前中はあまり元気がでずに、部屋の中で粛々と事務仕事をこなして、湯船にゆっかり浸かって。。と、体力を温存する形で過ごしました。

 

昼過ぎに、昼食もかねて外に出て、そのまま2,3時間ほど周囲をのんびり散歩しました。

のんびり散歩。と書きましたが、実際は決してのんびりどころではなくて、あまりのバイクの多さとそのスピードの速さと、信号の無さに翻弄されて、ひやひやハラハラの連続でした。

信号のない大きな通りなど、これをどうやって渡ればいいの? と、立ち往生してしまいます。いちおう、フィリピンの街中を歩くなかで大胆に車道に出て車の波をぬう術は身に着けたつもりだったのですが、こちらのバイクは速いので、怖くてダメでした。誰かほかに横断しそうな人を見つけて、それにピッタリついていく作戦でしのぎました。本当に怖い。

そんなわけで、あてもなく歩いて10kmくらいの散歩。

後はまたホテルに戻って、事務仕事など。Twitterもしてたけど。

 

 

 

帰国が近づくにつれて、年内にすべき仕事がいろいろたまってきて、日本に帰りたいのか、帰りたくないのか、どっちかわからないなぁ、という感じになってしまいました。

 

とりあえず、今日はこんな過ごし方をしていて、体力的にはずいぶん持ち直した感じです。

文化交流使(53日目:ハノイ)

今日は午前にハノイ工科大学、午後は市内の小学校に行ってきました。

ハノイ工科大学では、、んー、ちょっと残念な感じだったかな。必ずしも、毎回、素晴らしかった!とはならないので、今回の派遣期間中にも何回かあった、受け入れ側の準備が今一つだった。という感じです。それでも、その中の何人かには響くものがあったのではないかと期待。

午前の勤めが終わってから、午後の移動まで3時間あったのですが、やっぱり疲労がたまっていたようで、2時間ほど仮眠して、今度は小学校。

2400人の児童が6階(?)くらいの建物の中にギュウギュウな感じで、到着した休み時間には、もう建物中に子供たちの元気な声が響き渡って、そこらじゅうを走り回っている、という状況でした。

対象は3年生50人くらいだったのですが、案の定、授業もテンションが高くて、スライドの1枚1枚に、うぁーー。おぉーー。という歓声があがって、にぎやかな感じでした。折り紙体験の方は、、こちらも案の定といったところで、とても人の話を聞いたりする状況ではなくて、大騒ぎでした。現地の生成方とあわせて6人くらいの大人が見てまわり、どうにかこうにか大半の児童が完成した状態までもっていきましたが、やっぱりクチャクチャになってできない子もいて、でも時間的にどうしても最後まで見てあげられなくて、そういう子には、かわいそうな思いをさせてしまったなぁと、胸が痛みました。

 

これにて、53日目のお勤めは終了。明日は最後のオフ日なので、ゆっくり休みをとって、残りの金・土曜日を乗り切りたいと思います。

文化交流使(52日目:ハノイ)

今日は、ハノイから車で2時間の片田舎、ナムディン省にある日本語日本文化学院というところに行ってきました。

これまでに講演してきた進学校と違って、それほど恵まれた教育環境ではなかった方々に対して、日本での技能実習生として日本に渡ることを目指して日本語を教えている、というところでした。ほんとうに素朴な教室で、言ってみれば学校らしくない感じ。日本で小学校の先生を退職後に、ボランティアで協力しているという学校で、ほんとうに片田舎の小さな学校。という感じです。

そこでの学生さんは、みんな素直な感じで、熱心に話を聞いて、折り紙体験も楽しそうにしてくれました。私の指示をしっかり聞いてくれて、ワークショップも今までにないほど失敗も少なく、きっちり進めることができました。

最後に、「お礼に歌を歌います。」と言って、kiroroの「未来へ」を歌ってくれました。一生懸命日本語の歌詞を歌ってくれる姿に胸が熱くなりました。

ほら 足元を見てごらん
これがあなたの歩む道
ほら 前を見てごらん
あれがあなたの未来

こんな歌詞を聞いて、そうだね、君たちには未来があるんだよ。って思ったのでした。

 

実をいうと、昨晩からはずっと体調がすぐれず、行きの車の中で仮眠をとり、せっかく出していただいた昼食ほとんど手が付けられない状態だったのですが、みなさんに元気をいただけたようで、帰りにはずいぶん回復しました。

 

さて、ホテルに戻った後は少し休んだのですが、今日はベトナムの折り紙コミュニティの方が夕食に招待くださったので、ありがたく参加しました。

こちらの方々のレベルの高さの秘密について、いろいろ話を伺うことができました。

同席くださった Hoang Tien Quyet さんとNguyen Hung Cuongさんは、フルタイムでプロの折り紙作家として活動しているとのことでした。大学時代に折り紙にのめり込み、お互いに技を競い合った仲だそうです。

折り紙の本が高くてあまり買えなかったので、同じ作品を何度も何度も作ったことが、技術力向上に貢献したとのことでした。あとは、やはり時間がたくさんある大学時代に切磋琢磨できたのがよかったとのこと。
それと、それを仕事にできる環境があったから。とのことでした。

 

日本では、折り紙作家として食べていくのはとても難しいことです。
でも、こちらでは幸い広告やディスプレイの仕事の依頼も十分にあって、それでやっていけるそうです。例えば、こちらのLANCONEの動画。折り紙が前面に登場する素晴らしい広告になっています。一見の価値あり!

facebook.com

 

学生時代に折り紙の技を競い合った仲間も、社会人になると時間がとれなくなるので、やはり折り紙を仕事にできる環境が大事らしいです。
今は、後に続く人材をどう育てるかが課題だとか。

また、どこの国も同じと思いますが、折り紙コミュニティの技術を引っ張っていく人材の有無がポイントかなと感じました。

 

そんな彼らに、私が開発したソフト ORIPA を重宝していると言っていただけて、とても光栄に思いました。
また、日本の折り紙作家をとてもリスペクトしていることもうかがえました。

こうして交流を持ち、互いによい刺激を与えあって、尊重し合える関係を保っていければと思います。

文化交流使(51日目:ハノイ)

昨日は移動だけで何もしなかったのですが、やっぱり旅の疲れからか、朝8時過ぎまで熟睡してました。

当初の打ち合わせ予定は朝8時半からだったのですが、それを昨晩に済ませて今日はゆっくりめでお願いしたので、本当に助かりました。

 

今日は大使公邸にお邪魔して昼食をいただきました。和食をいただきました! ベトナムと日本の間の交流について、これまでの歴史を振り返りつつお話をいただき、また今回の文化交流使についてのことをいろいろ聞いていただきました。

 

午後、国際交流基金センターに移動し、作品の展示と、展覧会オープニングイベントで30分ほどの講演をしました。

 

現地に到着したときに、立派な横幕が張られていて驚きました。展示用のスペースも綺麗に準備していただいて、とても光栄でした。

 

画像

 

 

展示会場には、現地のベトナム折り紙コミュニティの方の作品も展示されていました。

ベトナムの折り紙作家のレベルの高さと層の厚さは世界的に有名です。

 

オープニングのスピーチは、立ち見を含む大勢の方に聴いていただき、テレビ局の取材も複数ありました。最後の訪問地で、このように歓迎いただけて、とても嬉しく思います。

 

ただ、ちょっと体調がそんなによくないのが心配。今日は早めに寝て、明日に備えたいと思います。

文化交流使(50日目:ハノイ)

本日は移動日。

これまでに7か国を回ってきましたが、いよいよ最終目的地であるベトナム ハノイに到着しました。

残り1週間です。

帰国が近づくにつれ、こんどは帰国後の話がいろいろ出てくるので、出発までの間はほとんどメール対応で終わってしまいました。25日~27日は京都出張になりました。。というわけで、帰国後まで気を抜かずにいたいと思います。

でも、機内食もちょっとスパイシーな感じで、胃腸がやられ気味です。

 

さて、ハノイに到着後は宿泊先へ移動。今回は今までになく高層ビルの中で、フロントが38階、宿泊の部屋が53階、朝食が63階。ということでした!

残り1週間は、路上の騒がしさから離れて、ここで快適に過ごせそうです。

文化交流使(49日目:ヤンゴン)

今日は国際交流基金にて、午前と午後の2回の講演・ワークショップを行いました。どちらもネット上での募集枠を超えての応募があったそうで、残念ながら参加いただけない方も多かったようです。

その分、やはり参加いただいた方々は日本の文化や折り紙に対する関心が高く、熱心に話を聞いて、質問もたくさんいただきました。

 

さて、これでミャンマーでのお勤めは無事に終了です。

夜には、アウンサン将軍の事務所跡を使ったレストラン「ハウス・オブ・メモリーズ」で夕食をいただきました。ちょうど今、アウンサンスーチー氏の国際司法裁判所での発言に注目が集まっているところでもあり、ミャンマーの歴史、民族問題などについて考えさせられました。アウンサンスーチー氏が引退した後の情勢なども気になります。

各国を訪問することで、普段日本にいると、あまり気にかけない事柄にも注意が行くようになり、大いに勉強になっています。

 

明日は夕方のフライトで、最後の訪問国、ベトナムに移動します。