みたにっき@はてな

三谷純のブログ

ロボット学

先日の日記 id:JunMitani:20050126 で、「進化しすぎた脳」という本を読んで考えさせられたと書きましたが、今月の「日経サイエンス」の「ロボット学は、人間学」という記事にとても興味深い一文がありました。それは、浅田稔氏の
「機械が本当にモノを認識するためには、身体を持って、その対象と関ることが必要だ」
という言葉。
僕が人工知能の研究などで漠然と違和感を覚えていた理由が、この言葉で見事に氷解しました。 まさに、そのとおり!と思います。
人間の意識は「人間という生き物の物理的な制約の中で生まれるもの」であって、そういった物理的な制約の無いところに意識を生まれさせる試みというのは、とても不自然な気がしていたわけです。
id:JunMitani:20050113 の日記で書いた「ヒューマノイドロボット」の研究も、一見「動き」だけの研究のようですが、こういった試みがロボットに意識を持たせるとっかかりになったりするのではないかな、と思いました。