みたにっき@はてな

三谷純のブログ

TopModチュートリアル

昨日のエントリで、TopMod( http://www.topmod3d.org/ )というソフトウェアで作った形を紹介しました。

簡単な操作で複雑で綺麗な幾何図形を作れてしまう素晴らしいソフトですが、慣れるまでは英語の説明やチュートリアルを見る必要があります。

最初のとっかかりで躓いてしまうと、このソフトの面白さを体験せずに終わってしまうので、
ここでは、下のような形を作る例を取り挙げて、基本的な使い方を紹介したいと思います。

まず、TopModをダウンロードしましょう。
http://code.google.com/p/topmod/downloads/list
Windowsでは TopMod2.223.zip をダウンロードして解凍します。その中にある TopMod.exe を起動します。
すると、何もない画面が現れるので、最初にベースとなるプリミティブをツールバーから選択します。
ここでは、一番左の立方体を選択してみます。

すると、下図のような画面になります。

マウスのホイールで拡大縮小。[Alt]キー + マウス左ドラッグ で視点の変更(物体の回転)ができます。
この立方体に対して、コマンドを実行して形を変えていくことになります。
今回の例では、輪っかを追加する、つまりHandleを追加することになるので、Add Handleボタンを選択します。

Add Handleモードでは、2つの角を指定する必要があります。したがって、選択モードを[Select Corner]にします。

マウス左ボタンで、Cornerを選択するのですが、これにはコツが必要です。
立方体には8つの頂点がありますが、Cornerは各面に4つ、計24個あるのです。
つまり、Cornerは頂点を選ぶだけでは不十分で「どの面に属する点か」を指定する必要があります。
具体的には、面と点の2つをセットで指定する必要があり、これを左マウスドラッグで行います。
「マウスで面をクリックし、そのままドラッグして目的の点付近で離す。」
または
「マウスで目的の点をクリックし、そのままドラッグしてその点が乗る面を選択する」
という方法でCornerを選択します。

まず、一つのCornerを選択します(選択したCornerは緑色)。

続いて、隣接する面に乗っているCornerを選択します。面は異なるものの、たまたま同じ場所にあるので、緑の点が1つだけ見えます。

すると、Handleが追加されます。

視点を変えて、同じ操作を繰り返せば、2つ目のHandleを追加できます。

再び視点を変えて、3つ目のHandleを追加します。これで全ての立方体の面にHandleが接続したことになります。

メニューの[Remeshing]-[4-Conversion]-[Doo Sabin]を選択し、表示されるダイアログの[Perform Remeshing]ボタンを押します。
すると、Doo Sabinアルゴリズムによる再分割が行われ、なめらかな曲面になります。

続いて、取り除く面を選択するために、ツールバーで選択モードを[Select Faces]にします。

Shiftキー + マウスの左クリックで面を1つずつ選択してもよいですが、スクリーンを右クリックして現れるポップアップメニューで
[Select Face Loop]を選ぶと簡単です。この選択モードで、稜線を1つクリックすると、その稜線に接続する2つの面を基準にグルリとループ1週分の面を選択してくれます。
(選択を解除したくなったら右クリックで現れるポップアップメニューで[Clear Selected]を選ぶ)

続いて、この選択した面を取り除くために[Rind Modeling Thickness Mode]を選択します。
オプションダイアログで Thicknessを0.1に設定して[Create Crust]を実行します。

単に面が削除されるだけでなく、削除されなかった面に厚みを加えて立体としてくれます。

最後にもう一度 Doo Sabin の再分割を実行されば完成です。


是非、いろいろ試してみてください。

(このチュートリアルを作成するのに30分くらいかかりました。しゃべって解説しながら、操作している様子をムービーに取った方が楽かなぁ。)



YouTubeに作品紹介ムービーがありました。
http://www.youtube.com/watch?v=cp0ZPqFJ3O0&feature=youtu.be&a