みたにっき@はてな

三谷純のブログ

折紙

書籍紹介 「折り紙学」(西川誠司著)

日本折紙学会評議員の西川誠司氏による、「折り紙学」という書籍が出版されました。 大きな文字とたくさんの写真が掲載された大型本です。 本文は優しい文体で書かれていて、小学生などの子どもたちを対象としているように見えますが、その内容は、折り紙の…

来日中のChris K. Palmer.氏にお会いして、折紙の幾何的なデザインについていろいろお話を伺うことができました。 写真はPalmer氏と彼の作品群。 タトウと呼ばれる、ねじるようにして立体的な形を表現する作品が得意で、その作品の設計方法などについて貴重…

先日の日刊工業新聞で紹介されたことが理由と思いますが、立体折紙のデザイン方法についてテレビ会社の方から取材の申し込みがあり、快諾させていただきました。当日は、アプリケーションの画面も出るでしょうから、少し手直ししようかと思っているところ。…

日刊工業新聞での紹介

5月8日付の日刊工業新聞(第24面)に、下の図のような立体折紙を設計する研究に関する記事が掲載されました。 上記の記事の一部が、Web上で「筑波大、立体折り紙を簡単に設計できるツール開発」として公開されています。 (Web上の記事は短いテキストだけで…

先日に作った、球体の折紙がわりと評判が良かったので、追加でいくつか作成。 いろいろな回転体の形をデザインできるのですが、それでもやっぱり最もシンプルな球体が綺麗と言うのは興味深いところ。 せっかくなので、その展開図を公開しました。 PDFファイ…

回転体として表現できる形を1枚の紙で作る方法を確立してから、いろいろ遊んでみました。 パソコンで簡単にシミュレートできるのはとても便利。 でも、実際に作るには1つ数十分くらいかかるので、あまりたくさん作るわけにはいかず、 面白そうな形をいくつか…

東京工業大学で開催された第4回「計算力学援用による折紙工学の推進とその応用に関する調査研究分科会」に参加。 今回は宇宙服の話や飛行船の話などを聴講することができ、とても興味深いものでした。 工学系の研究会ですから、折り紙の理論を産業に応用しよ…

数学セミナー

日本評論社の月刊誌「数学セミナー」の1月号で「折り紙の数理」の特集があります。 私も記事を担当させていただくことになり、つい先日にようやく脱稿しました。本日、著者紹介の文章を送ったところです。 コンピュータグラフィックスの視点から折り紙を扱う…

おりがみはうすにて開催されている、布施さんの折り紙作品および鳥海氏の版画作品展を見てきました(作品展示の様子の写真は山口さんのブログで多数紹介されています)。 布施さんの作品はやっぱり実物を近くで見ると、そのつくりの精巧さに驚かされます。平…

折紙研究

大学時代の出身研究室で、折紙の研究で修士論文を書いている学生がいて、その発表練習に参加させてもらいました。 研究の内容は、びゅんびゅんバネの構造を解明しようというもの。 これは紙で実際に作れるけれど、数学的なモデルではどうしてこのような形に…

ようこそ大学の研究室へ

先日のエントリでも書きましたが、明後日(22日)に中学生と高校生を対象とした大学の研究紹介という位置づけで折紙に関する研究の紹介が筑波大学で行われます。 「コンピュータ折紙と幾何学定理の自動証明」 というテーマで、筑波大学コンピュータサイエン…

東工大で行われた「計算力学援用による折紙工学の推進とその応用に関する調査研究分科」なるものに初参加してきました。 思った以上に多くの方が参加されていて驚きました。私は今までの研究を広く浅く、話題提供という位置づけで話をさせてもらいました。 …

ORIPA

ORIPAに実装してからだいぶ経ちますが、重い腰を上げてようやく「展開図から折りたたみ後の形状を推定する」アルゴリズムに関する論文を書きました(まだ投稿してないですが)。 先日のドイツへの出張中の時間を使って7割がた仕上げ、U先生にProof Readをお…

曲線折り

曲線の折りを含む、曲面的な折紙の造形に関しては、ハフマン符号で著名なDavid Huffman氏による作品が有名ですが(例えばこちら)、このような造形を実際に行おうとすると、かなり難しいです。 曲面を含む意図した形を1枚の紙を折るだけで、実現するにはどう…

折形デザイン研究所訪問

「折形デザイン研究所」へお邪魔してきました。 南青山という土地にありながら、和の佇まいで、そこだけ別世界のようでした。 日本古来の「折り形」(オリガミではなくオリガタ)の伝承的な美しさを活かしつつ新しい形を模索されているようで(理解が違った…

Cubigami

先日の日記に書いた「1つの展開図から異なる箱が作れるパターン」がとっても面白いと思い、自分なりにプログラムを作って、他にもパターンが無いか探してみることにしました。 その結果、1つの展開図から2つの箱が作れるパターンは結構たくさん見つけること…

舘氏のOrigamizer

未踏プロジェクトの1つとして舘氏によって開発された、折り紙用の展開図を自動生成するアプリケーション「Origamizer」が公開されたようです(こちら)。 これは、任意のmanifoldな多面体を折り紙で実現してしまうという野心的な試みを実現した、画期的なソ…

片柳コンピュータ科学賞

折紙の研究で著名なErik D. Demaine氏が、2008年片柳コンピュータ科学賞を受賞され、5月23日に東京工科大学にて受賞記念講演会が開催されるそうです。 詳しくは http://www.teu.ac.jp/information/2008/009913.html に掲載されています。 「コンピュータ科学…

ORIPA更新

久しぶりにORIPAの更新版を公開しました。 簡単なフォーマットの展開図情報のインポートと、折りたたみ推定後の情報の出力機能が追加されています。 出力される情報には、折りたたみ後の頂点座標と面の重なり関係を表す行列が含まれるので、これをもって、折…

創作折紙

2歳の長女と一緒に折り紙遊びしていたら、よくわからないまま顔っぽいものができたので、 それを若干修正して仕上げてみました。もしかしたら初のまともな(?)オリジナル作品かも。 正方形の折紙ではなくて、A4のコピー用紙を使っています。 私の周りには不要…

折り紙あそび

折り紙に下の写真のような折り筋をつけると結構遊べることを発見。 (三浦パターンや吉村パターンなど、特定の折り筋パターンに名前が付いていたりしますが、上のようなパターンには名前はあるのかな?)一昔前にスネークキューブの名で流行った立体パズルの…

サイエンスゼロ「折り紙のワザ」

今週土曜日のサイエンスゼロ(23:45〜24:30 教育テレビ)で「折り紙のワザ」が放映されるそうです。 折り紙の研究と言うと、えっ? と思われる方が多いと思うので、このような番組で取り上げてもらえるのは嬉しいです。面識のある方が登場しそうな気がする…

「鮭」にチャレンジ

最近、本当に時間が取れなくて、論文も書かなきゃ、来年度の授業のことも考えなくちゃと焦っているのですが、ようやく今日は少し時間がとれて、現実逃避的に久しぶりに折紙を折ってみました。 以前から形がカッコイイと思っていた吉野一生氏の「鮭」です。 …

Howcast

「Google出身者が無料「ハウツー」動画共有サイトを立ち上げ」の記事の中に「折り紙」というカテゴリの紹介があったので、さっそく見てみました。 以下が「折り紙」カテゴリのムービー。 http://www.howcast.com/categories/286-Origami オープンして間もな…

「宇宙から紙飛行機」

「宇宙から紙飛行機」目指し実験=マッハ7の風速に耐える−東大など http://www.jiji.com/jc/zc?k=200801/2008011701004 記事の見出しの通り、宇宙から紙飛行機を飛ばすことを計画しているそうです。

折り鶴のプロポーション

昨日の折り紙に関する集まりで、発表に使った折り鶴の形がおかしいのではないか、という指摘を受けました。 私のプログラムの問題なのかと一瞬ヒヤリとしましたが、そうではなくて単に「折る位置」の問題であったことがわかりホッとしました。 図の右側が今…

顔の折紙

目黒氏にいただいた顔の折り紙(その2)の展開図をORIPAに入れてみました。 これもうまく折れたようでホッとしました。平坦に折りたたまれるものについては、ほぼ問題無さそうです。 今回は、この作品の展開図をORIPAで修正して、2通りの顔を作ってみました…

本日チャレンジした折紙作品の紹介です。 ・作品名:アルマジロ ・創作者:ジョセフ・ウー ・折り図掲載:季刊誌「をる」,No.14,1996 ・使用した紙:包装用紙 50cm四方 ・折りあがりサイズ:全長27cm ・制作時間:1時間半

Rigid Origami Simulation

舘さんの剛体折紙シミュレータがついに公開されたようです。 http://d.hatena.ne.jp/tactom/20070928 舘さんの剛体シミュレータは国内より海外で有名っぽいので、この登場を待ち焦がれていた外国の折紙愛好家が多いのではないでしょうか。 (と、思っていた…

ORIPA0.29

ORIPAのバージョンアップ版を公開しました。 折りたたみ前に、入力された展開図に問題が無いかチェックするためのWindowを1つ追加しました。 当初はシンプルなアプリケーションを目指していたのですが、なんだかんだ開発を進めていくと、やっぱりだんだん複…