今日から科学技術週間ということで、全国の科学館などで、多くのイベントが催されるようです。
つくばには、駅から徒歩5分の場所につくばエキスポセンターという科学館があります。
ここでは現在、
「3次元のかたち ~作る技術、感じる技術~」
という企画展が行われています。
企画展「3次元のかたち~作る技術、感じる技術~」 | つくばエキスポセンター
この企画展に、私は「監修」という立場で協力させていただきましたので、今回は、この監修の仕事と展示の内容を紹介したいと思います。
私のところへ最初に企画展の連絡が届いたのは昨年の10月下旬ごろ。
筑波大学が後援することになったので、協力して欲しいということで声をかけていただきました。
その時点で、すでに私の立体折り紙を含む、いくつかの展示物の案が候補として挙がっていたので、私の仕事は、それぞれの展示について実現可能性を検討し、全体のバランスをどうするか考慮しつつ、個別の展示は誰に依頼するのがよいかアドバイスすることでした。
年明けまでに何度か現地にて打ち合わせを行い、その結果として、筑波大学の教員を中心に出展依頼をし、それ以外は私が普段からお付き合いのある先生方に声をかけさせていただくことになりました。また、近くの企業様にもいくつか出展の協力をいただくことになりました。
このような理由から、私の立体折り紙を切り口に、全体的に折り紙に関する展示が多くなっています。折り紙の展示にはアーティストの千鶴緑也さん、愛知工業大学の宮本好信先生、東京大学の舘知宏先生に作品をご提供いただきました。普通の「折り紙」とは違った世界を楽しんでいただけると思います。
その他に、平面から立体を作る技術として、東京大学の五十嵐健夫先生、明治大学の五十嵐悠紀先生にも協力いただきました。
また3Dプリンタで出力した造形もあり、これには筑波大学の医工連携のプロジェクトでご一緒している大城幸雄先生にご協力いただきました。
さらに、筑波大学にてエンパワーメント情報学プログラムをとりまとめされている岩田洋夫先生には、バーチャルリアリティの体験機器を出展いただき、掛谷英紀先生には裸眼立体視ディスプレイの出展をいただきました。立体ディスプレイは、折り紙体験コーナーに設置し、私が折り紙を折っている様子を3D表示することとしました。
他にも、多数の展示がありますが、説明が長くなりますので、このあたりにしておきましょう。
具体的な展示内容が固まってからは、各出展者とのやりとりは学芸員の島さんがすべて取り仕切ってくださり、私の実質的な仕事はほとんどありませんでした。出展者の数がとても多いので、島さんの仕事の多さには傍から見ていて心配になるほどでした。
膨大な数のメールのやりとりを経て、各出展者と個々の作品の搬入の手配の調整をし、それぞれの解説パネルをお一人で全部作成し、各種機関へ後援依頼の申請をし、仕事の内容は多岐にわたるようでした。たぶん、私が見えていた範囲はほんの一部と思います。
地方の科学館ですので、お台場の科学未来館のような潤沢な予算があるわけではないので、チラシはイラスト屋さんのイラストを使ったお手製のものです。これも島さんが作っていました。
今回、監修という立場で企画展に関わらせていただいたことで、科学館の学芸員の仕事を間近に見ることができ、貴重な経験をさせていただきました。
企画展「3次元のかたち~作る技術、感じる技術~」 | つくばエキスポセンター
以下は、この展示関係のツイートです。
つくばエキスポセンターで、企画展のための打ち合わせを学芸員さんとしてきました。
— 三谷 純 Jun MITANI (@jmitani) 2017年2月10日
どういう展示をしたら、こどもたちが喜ぶだろうか、これでこの事を学びとってくれるだろうか、とか、これじゃあ壊されちゃうね、とか。
こども達の顔を思い浮かべながらできる仕事は素晴らしいな、と思った。
つくばエキスポセンターの企画展「3次元のかたち~作る技術、感じる技術~」
— 三谷 純 Jun MITANI (@jmitani) 2017年3月24日
入ってすぐの体験コーナーでは、球体折紙が作り放題です(^-^
上手にできるようになるまで、何回でもチャレンジできます!https://t.co/gAdwk7UPLw pic.twitter.com/2eRA8tH6SN