みたにっき@はてな

三谷純のブログ

文化交流使(20日目:クアラルンプール)

今日は午前に国際交流基金のオフィスにて、SIN CHEW DAILYという中国系の新聞社からの取材を受けました。

事前にメールで質問事項をいくつかいただいていて、「んー、ちょっとピントがはずれているかなぁ」という項目があったので気にはしていたのですが、見事にその不安が的中して、これまでになくコミュニケーションが困難な取材となりました。

自分の中ではかなり衝撃的だったので、そのあとすぐにTwitterにまとめてツイートしたのですが、その内容は次の通り。

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先ほど、現地の新聞記者からの取材を受けました。

今回ほどインタビュワーとの意思の疎通に苦労したのは初めての経験で、取材中とても動揺してしまいました。
僕の英語が拙いことの影響は大きいと思いますが、私が当然のように期待していた前提知識を、まったく共有できていませんでした。

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「折り紙の技術の応用」として「ものを小さく折りたたむ技術」という認識は問題なく持ってもらえると思ったのですが、それがダメでした。

今振り返ると、「折り紙」=「動物や花や人形を作る」と思っていたのかなと思うのですが、その前提で「何の役に立つの?」と質問されると結構大変。

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え、小さく折りたたむんですか? それって折り紙のこと? で、何のために折りたたむんですか? え? 運搬コストが小さくなる? 運搬コスト?? え、なんでですか? 人工衛星打ち上げるときの話? それって紙ですか?

みたいな感じ。こっちもだんだん混乱してしまいました。

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あと、「ぼくの折り紙作品は、あまり応用は期待していなくて、数学やコンピュータを使った従来とは違ったアプローチで作り出された新しい形。
何かの役に立つものではなくて、折り紙の幾何学の研究成果。アート作品として見てもらえると嬉しい。」
ということを積極的に説明したのですが、

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そのあとに「どれが代表作ですか?」ときかれたので写真の作品(実物)を見せたら、すかさず「ふむ。で、それの用途はなんですか?」と訊かれたのにはがっかり。。

むずかしい。

きっと、今後も同じようなミスコミュニケーションはあると思うので、反省して今後に生かしたいです。

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午後はマレーシア・日本国際工科大学に移動して、約30名ほどの学生に対していつもの講演とワークショップを行いました。日本文化を学んでいる学生さんたちなので、スムーズに話を理解して、楽しく取り組んでもらえたように思います。