みたにっき@はてな

三谷純のブログ

CGAC2007 国際CG論文大賞

光栄なことに、CGAC2007国際CG論文大賞の優秀論文賞に拙著「Making Papercraft Toys from Meshes using Strip-based Approximate Unfolding」が選ばれたとの連絡を受けました。この賞は、過去3年間に発表された国際的な評価を受けたCG/マルチメディア/VR関連の論文が選考対象となっているそうです。
今回、優秀論文賞に選んでいただけた論文は2004年のSIGGRAPHに採択されたものです。SIGGRAPHに採択されたことで、私の研究を端的に表すものとして多くの方に知っていただく機会を得ました。
今回、この論文に対して賞をいただけるということで、24日に東京ビッグサイトにて表彰していただけることになりました。大変有難いことです。
表彰式の前に、30分間の講演時間をいただくことになったので、急遽発表の準備などしなくてはなりません。
既に発表から3年近く経ち、その後、他の研究者から関連研究がいくつかなされているので、その紹介など交えて、新しいトピックスの話もしたいなと考えています。
また、論文の結果を若干誤解されている向きもあるように感じることが過去にありましたので、改めて研究の成果の意味とその位置づけなどを概説できたらいいなと思っています。
SIGGRAPHの論文の結果で得られるSTRIPは、所謂可展面を近似するものではなく、極限まで分割を繰り返しても滑らかな曲面にはなりません。そうではなく、折り角の小さな「蛇腹折り」で近似するというもので、これは組み立て時の微小な誤差が許容されるペーパークラフトだからこそ有効な方法です。)
いずれにせよ、急に受けた連絡で、当日まで1週間も無いわけですから、これからまた慌しくなりそうです。